やぎ座(山羊座・カプリコーン)の神話には、牧神パーンにまつわる物語が関係しています。
彼は半神であり、上半身が人間、下半身が山羊という姿をした存在でした。
神話のあらすじ
半身が山羊の姿 パーンの生い立ち
パーンはヘルメス(水星)とドリュオプス王の娘ドリュオペの間に生まれました。
上半身が毛深い人間、頭には山羊の角と毛の生えた尖った耳、顔には髭、下半身は蹄のある山羊の姿をしていました。
その姿に驚いた乳母は、恐がって逃げ出してしまいました。
しかしヘルメスは大喜びで、神々の住むオリュンポスに行ってお披露目をしました。
パーンの性格
パーンはよく笑い陽気で、たいへんな女好きでした。
パーンが追いかけて逃げられた話は数多く、その中でも有名なのは水の妖精シュリンクスとの話です。
パーンは狩りの帰りにシュリンクスに出会い、彼女を追いかけ回しました。もう少しで捕まえそうになったところで、シュリンクスは葦に姿を変えてしまいました。
パーンは葦を一本取って葦笛を作り、その思い出を込めて愛用しました。
牧神パンと怪物ティフォーン
ある日、神々たちはナイル川のほとりで宴会をしていました。
ゼウスに反逆する恐ろしい怪物ティフォーンが神々の世界を襲いました。
ティフォーンは神々すら恐れるほどの巨大な怪物で、火を吹き、地震や嵐を巻き起こすほどの力を持っていました。
神々はこの脅威に恐れをなし、様々な動物の姿に変身して逃げることにしました。
ゼウスは鷲
アポロンはカラス
アルテミスは猫、ヘルメスはトキ…
など、神々はそれぞれ異なる動物に姿を変えて隠れました。
パーンもティフォーンから逃げようとしましたが、慌てて変身しようとして山羊になるか魚になるか迷ったため、半分は山羊、半分は魚の姿になってしまいました。
そして、この奇妙な姿のまま川に飛び込み、なんとか難を逃れました。
ゼウスはそのパーンの姿を面白がり、この出来事の記念に彼をやぎ座(カプリコーン)として夜空に輝かせたのです。
この話は、パニックの語源となりました。
山羊座の性格
アリエス羊子の感想

アリエス羊子から一言★
パーン…(´゚ω゚`)
何となく、本来の山羊座のイメージとは違った印象を受ける神話でした。
パーンが非モテな事だけは明確に伝わるよぉ…辛…。
山羊座が女好き、というのは意外かもしれませんがあると思います。
実利的なものを求める星座ですしね。嫌がる女性を追いかけ回すのはどうかと思うけども(´·ω·`)
生まれた時から、異形という非常な困難の元に生まれたパーンですが、持ち前の陽気さと機転で世の中を渡っていったのですね。
陽気な性格は、ヘルメス(水星)が可愛がってくれたのもあるんでしょうね。
確かにヘルメスなら多少の事も面白がってくれそうですよね。
山羊座は道化なのかしらん?
何となく可笑しさと哀しさを感じられる神話でしたね。