天秤座(てんびん座)の神話には、ギリシャ神話の正義の女神アストライアーの伝説が関係しています。
特に、「正義の象徴としての天秤」というテーマが強く、天秤座は公平さや調和の象徴とされています。
神話のあらすじ
かつて、人類がまだ純粋で罪を知らなかった「黄金時代」には、神々が人間とともに地上で暮らしていました。
その中でも、大神ゼウスと伝統の神テーミスの娘であり、正義を司る女神アストライアーは、人々に誠実さや公正さを教えていました。
しかし、時代が進むにつれて人間は欲望に溺れ、戦争や不正を行うようになりました。
黄金時代は終わり、銀の時代、銅の時代へと移り変わるにつれ、人類はますます道徳を失い、争いが絶えなくなっていきました。
アストライアーは人間に正義を説き続けましたが、彼らが聞くことはなく、ついには神々も次々と天へ帰ってしまいました。
最後まで人間と共にいたアストライアーでしたが、ついに彼女も失望し、天へと帰り、乙女座と天秤座になりました。
ゼウスはそんな彼女の姿を称え、夜空に天秤座として輝かせたと言われています。
この天秤は、彼女が持っていた「正義を量る天秤」であり、罪と善を見極める象徴とされています。
天秤座の名前の由来
今から2700年から4300年前にはてんびん座に秋分点があり、太陽がここにある時に昼夜を等しく分ける事を天秤で表したのではないかと言われています。
バビロニアではジバニーツ(死の天秤)という名で、秋分以降の太陽が冬の冥府に落ちていく事を表していたそうです。
天秤座の性格
アリエス羊子の感想

アリエス羊子から一言★
人間の愚かさに、神々が愛想をつかしてしまうというお話でした。
アストライアーの穏やかながらも芯があるところ、強くて美しい女神だったのだと想像できますね。
天秤座の支配星は金星であり、人間の争いは火星が象徴していますね。
火星(♂)の暴力的な姿に、金星(♀)が諦めと失望の気持ちを持ってしまった…という感じがしました。
男と女の分かり合えなさを象徴しているようにも思いました。